50代薬剤師でも転職は可能?
未経験でも雇ってくれるかな?
年齢の壁を打ち破る方法を教えて!
このような疑問にお答えします!
- 50代薬剤師の転職が厳しい理由とは?
- 50代薬剤師は使えないと思われてしまう理由
- 50代薬剤師の魅力!アピールすべきPOINTとは?
- 50代薬剤師が転職で失敗しないコツを解説!
- ペーパー薬剤師で50代は転職でどう戦うべきか?
- 50代薬剤師転職は業種や雇用形態の選定が重要!
- 50代薬剤師の転職成功までのロードマップ!
- 50代薬剤師の転職サイト組み合わせ必勝法とは!
- 50代薬剤師に強い転職サイトを紹介!
50代の転職となると採用が厳しくなるのが現状です。
そんな50代薬剤師の方でも大丈夫!
今や薬局はコンビニよりも店舗数が多く資格が必要な職業であるため、50代薬剤師でも戦略的に転職活動を実施し自分の魅力を最大限アピールできれば転職は可能です!
【悩みが解決できる根拠】
◎著者自身も現役管理薬剤師!
◎自身も休職・転職経験あり!
◎年上薬剤師の指導実績あり!
年齢を“壁”とみるのか”経験値”とみなすのかで転職のモチベーションは変わってきます!
さあ、50代薬剤師の『魅力の引き出し方』と『転職術』を学び、年齢の壁を打ち破りましょう!
50代薬剤師の転職が厳しい理由とは?
50代の薬剤師が転職する際に厳しいとされる理由はいくつかありますが、代表的な理由を挙げると以下の通りです。
詳細は以下の通りです。
50代薬剤師の転職が厳しい理由①
勤続年数の短さ
多くの企業は定年を60歳~65歳と定めているため、50代の薬剤師が転職して働ける期間は限られています。
新卒採用は教育することを前提に採用しますが、中途採用は即戦力を期待して採用しています。
中途採用であっても若い社員の場合、ある程度仕事を教えることを考慮して採用することもありますが、50代薬剤師となると雇用期間が限られているため、企業側もより慎重に採用を検討する必要があります。
そのため、企業は長期間働ける若い薬剤師を優先する傾向にあるのです。
経験豊富な50代薬剤師は、「即戦力となれる」ことを前面にアピールすると転職をスムーズに進めることができます。
50代薬剤師の転職が厳しい理由②
体力的な問題
50代になると体力が低下しやすく、長時間労働や夜勤などが難しくなることがあります。
例えば、在宅業務や配達業務が多い店舗だと、重たい栄養剤や輸液を運んだりすることもあるため、体力的にきついこともあります。
また、外来では来局のピーク時間が存在することも多いため「近いものが見えにくく、処方鑑査に時間がかかってしまったり、若い時のようにキビキビ動けない…」などの理由で周りのスピードについて行けずに悩んでしまう50代薬剤師も少なくありません。
このような事態を未然に防ぐため、採用側も年齢や体力を考慮した仕事内容を提供しようとしてくれますが、そうなると必然的に雇用幅は狭くなり、求人が少ないのが現状です。
体力に自身のある方はその理由を積極的にアピールしましょう!
求人を探す時は業務内容は1人当たりの処方箋枚数をチェックしておきましょう!
50代薬剤師の転職が厳しい理由③
人件費の高さ
50代の薬剤師は経験が豊富であるため、給与が高くなる傾向があります。
実際に、厚生労働省の「賃金構造基本統計調査/ 令和4年賃金構造基本統計調査」によると、50代薬剤師の平均年収は以下の通りです。
年齢 | 男 | 女 |
50~54歳 | 738万円 | 613万円 |
55~59歳 | 856万円 | 609万円 |
企業はコストを抑えるために「同じ業務内容であれば、賃金の安い若手社員を採用したい!」と考えるため、若い薬剤師を採用することが多いです。
年収ベースを落としたくないのであれば、それだけの経験とスキルをアピールしましょう!
アピールポイントに自信が無ければ、ある程度年収は落ちることを覚悟しておきましょう!
50代薬剤師の転職が厳しい理由④
新しい技術や知識の習得
高齢になるにつれて、新しい技術や知識を習得するのが難しくなることがあります。
特に、IT技術や最新の医療知識に対応する必要がある場合、若い世代に比べて適応が遅れることがあります。
PC業務は当然のことながら、電子処方箋、マイナンバーの推進、オンライン服薬指導の開始などなど、DX化に伴い新たな操作マニュアルを覚えつつ、日々進歩する医療知識の習得も行っていく必要があるため、どうしても若い世代に遅れを取ってしまう方も少なくないようです。
PC業務が得意な方や、前職も薬剤師で電子操作に慣れている方は、新しい業務も問題なくこなせることを積極的にアピールしてみましょう!
特に50代の武器は知識と経験が大きな武器となります。
「認定薬剤師の取得」「得意な診療科がある」場合は客観的事実として企業側に伝えることで、転職を有利に進められます。
50代薬剤師の転職が厳しい理由⑤
柔軟性の問題
転職に伴い、業務内容や働き方の変化に対して適応力が求められることが多々ありますが、年齢とともに変化に対する柔軟性がどうしても低くなりがちです。
その背景には「今までこれで上手くやってきた!」という”自信”や年齢的に新しい知識習得が難しくなるのを補うために”経験則”で対応する傾向が強まるからと言われています。
50代で転職となると、現場には自分よりも年下が多いなんてことは珍しくありません。
指導する側も敬意を払ったり気を遣う必要性が出てくるため「教育しにくい…」と感じてしまうことから、高齢の薬剤師の雇用を避ける企業も少なくないのが実情です。
50代から転職する方は、十分な知識とスキルをアピールしつつも、面接では謙虚で学ぶ姿勢を見せることが転職成功のカギとなります。
50代薬剤師は使えないと思われてしまう本当の理由!
50代薬剤師は使えないと思われてしまう本当の理由は
自分のスキルや知識を活かせる職場に
出会えていないから!
です。
全項目では、50代薬剤師の転職が厳しい理由を紹介させて頂きました。
上記の理由は、使えないと思われてしまうきっかけにはなりますが、
どれも「50代薬剤師であれば仕方のないこと」であり、当然周りも周知している事実でもあります。
それでも50代薬剤師を採用する理由があるからこそ、若手社員では無く50代のあなたという薬剤師を採用しています。
つまり、50代薬剤師だから使えないのではなく、採用側のニーズを満たせていないから使えないと思われてしまうのです。
『採用側のニーズ』と『自身のスキルや知識』のギャップこそが「思っていたより使えない」の正体のため、自分の能力と希望に合った職場に出会うことで解消されるケースが、実際のところほとんどなのです!
採用側のニーズと自分の能力のマッチングこそ、50代転職の成功の秘訣!
即戦力となりえる『知識、経験、スキル』を噓偽りなく伝えることで使えない薬剤師の烙印を押されることは無くなります!
50代薬剤師はココが魅力!転職でアピールすべきPOINTとは?
前項までは、50代薬剤師が転職に不利な理由を解説してきましたが、50代薬剤師ならではの魅力を紹介していきます。
自身の魅力を最大限アピールできれば、転職成功への大きな一歩となるので是非ご覧ください。
以下で詳細を解説していきます。
社会経験が豊富
若手薬剤師と比較し50代薬剤師は社会経験が豊富です。
- 患者様からのクレーム
- イレギュラーに対する対応
- 報告・連絡・相談
- 電話対応
などなど、若手社員が社会人研修で学ぶことは一通りの事はできるため、即戦力が期待できます。
調剤未経験だとしても、社会経験がある場合は「どんな仕事をしてきたのか?」「仕事で大変だったこと」「どんな困難を乗り越えてきたのか?」等のエピソードをまとめておき、面接で聞かれた際に答えられるように準備しておきましょう!
対人スキルが高い
若手社員と比較し50代薬剤師は対人スキルが高いのが特徴です。
これは、長年の社会経験や人生経験があるからと言えるでしょう。
前職でしどう薬剤師や管理薬剤師経験があったり、薬剤師以外の仕事でプロジェクトリーダーや役職について組織を動かしていた経験がある場合は、積極的にアピールしていきましょう。
知識・スキルが豊富
調剤経験者であれば、一般的に若手社員よりも知識や経験が豊富であると言えます。
例えば
- 調剤報酬関連
- 一包化不可の薬剤
- 服薬指導時のPOINT
などなど、実際の現場でないと学べないことは多数あります。
調剤経験がある場合は「どんな業務を行ってきたのか?」「前職のチーム構成」「月の処方箋枚数や診療科」等をまとめておき、面接で質問された際に『前職で働くあなたの姿が目に浮かぶ』ように準備しておきましょう。
時間的融通が付きやすい
50代となると家庭も落ち着きいており、急なライフイベントで早退、休み、休職や退職といったリスクも減るのが一般的です。
採用担当側も「50代薬剤師はすぐに退職する可能性も低く、安定した人員を確保できる」と判断されやすく、大変貴重な存在でもあるのです。
そのため、時間的融通が利く50代薬剤師である場合は「何時からでも働けること」「定年まで働く意思が強いこと」を積極的にアピールしておきましょう。
こんな50代薬剤師は要注意!転職で失敗しないコツを解説!
50代薬剤師の中でも転職が難しい人はどんな人?
私も転職が難しいかな?
上記のような方向けに、50代薬剤師の中でも転職が難しくなるケースを紹介します。
以下で詳細を解説します。
調剤未経験
中途採用では即戦力を期待して募集をかけることが殆どなので『調剤未経験×50代』となると転職自体が長期化する事は覚悟しましょう。
だからと言って、転職を諦めるのはまだ早いです。
個人薬局となると若手社員の確保に苦労されているところも多く、『調剤未経験可、50代以上の薬剤師歓迎!」の名目で応募をかけている調剤薬局もあります。
また、ドラッグストアの中にはOTC業務のみ募集している企業もあるため、1から調剤を覚える心配がなく50代未経験でも働きやすい職場はたくさんあります。
さらに、薬剤師の仕事はドラッグストアや調剤、病院だけではありません。
企業の品質管理やメディカルライター等、単に薬剤師と言っても様々な仕事があります。
今までの知識や経験を活かして働ける職場が他にないか?転職サイトを活用して調べてみましょう!
今までの経験、知識を活かせる転職先がきっと見つかるはず!
長期ブランクあり
調剤経験があっても、ライフイベントや他業種への転職を挟んだことで長期的なブランクが生じてしまう薬剤師も少なくありません。
一般的にブランクとしてみなされる期間は3年以上と言われています。
これは、調剤報酬改定のペースが2年に1度行われていることに起因しています。
調剤報酬が改定されると、その度に新しいルールが追加されるため、知識の覚え直しが必要とされます。
また、日本の新薬は年間100品目以上のペースで承認されていると言われているため、ブランクが長ければ長いほど、知識を取り戻すのに時間がかかります。
無論、上記の事情は採用担当も周知しているため、50代ブランクのある薬剤師採用は狭き門になってしまうのです。
しかしながら、ブランクがあっても薬剤師経験が長い場合は、当然調剤未経験薬剤師よりも有利に転職が進められますし、求人募集をみると「ブランク歓迎」などの求人も多数あります。
ブランクがあるからと諦めず、現状足りない知識をどう補うかが転職成功のカギとなります!
希望条件が高い
50代薬剤師が新入社員として入社した時期から比較すると、現在薬剤師の需要と供給はとうに逆転しており、買い手市場と言い切れないのが現状です。
当然、50代薬剤師の入社時との待遇と比較すると落ちているのが現状です。
当時の感覚で「土日祝完全休み」「18時退勤」「年収700万以上」
などと好条件ばかり希望してしまうと、そもそも募集要項を満たす職場が見つからず転職が長期化する恐れがあります。
転職目的を明確にし、希望条件の優先順位を付けておくことで転職活動をスムーズに進めていきましょう!
現在の薬剤師市場を見極めることも重要です。
自分の知識と経験、年齢を考慮した上でどこまでの希望条件が叶いそうか転職エージェントに相談してみてはいかがでしょうか?
ペーパー薬剤師で50代は転職でどう戦うべきか?
前述した通り、50代薬剤師の中で調剤未経験薬剤師の転職が最も難しいです。
そのため、50代でペーパー薬剤師の方の転職は以下のPOINTを押さえておきましょう!
- 転職が長期化することを覚悟しておく
- 転職目的を明確にする
- 50代未経験可の求人を集める
- 転職サイトを利用し現在の薬剤師市場を確認しておく
- 業種や雇用形態の選定
以下で詳細を解説します。
転職が長期化することを覚悟しておく
一般職にも言えることですが、50代となると転職は厳しいのが現状です。
一方、薬剤師免許があるのは大きなアドバンテージであるのは事実です。
だからと言って、希望条件を厳しくし過ぎては転職が難航してしまいます。
特別な事情があるにせよ、調剤未経験で50代からの転職は長期化しやすいため、在職中の方は退職してから転職活動をすることがないよう、余裕を持った転職スケジュールを組みましょう。
転職目的を明確にする
あなたが50代から転職を希望する理由は何ですか?
50代から転職をする理由は様々ですが、良くある理由としては
- 定年後も働き続けるため
- 老後資金を蓄えるため
- 体力的に現職を続けられなくなったため
- 子育てが落ち着いたため
- スキル不足に不安を覚えたため
などが挙げられます。
単に資金調達のためであれば、そもそも薬剤師事態にこだわる必要性もないですし、ドラッグストアのOTC部門からスタートし、慣れてきて出来そうであれば調剤部門にシフトするなど働き方は様々です。
採用担当側も『途中で投げ出さずに長く働いてくれそうか?』を見極めたいと考えているため『自社でなければならない理由』を面接でも確認してきます。
以上のように
転職目的を明確にすることは『転職に対する過度な希望条件を無くし物事の優先順位を付けられる』だけでなく『転職目的がそのまま志望理由に繋がってくる』
ため今一度50代から薬剤師転職を考える目的については明確にしておきましょう。
50代未経験可の求人を集める
いざ転職サイトに登録し、検索画面から検索を掛けようとした時に困るのが「50代可」のフィルターが無く求人検索に手間がかかる転職サイトがあることです。
実は、転職サイトにも特徴があり、50代以上のシニア世代に強い転職サイトやエージェント機能(専門のキャリアアドバイザーが求職者に対して個別にサポートを提供するサービス)が無い転職サイトもあるため、50代の方は、特に転職サイト選びに注意が必要です。
また、50代以上可の求人は全体の求人数から見ても少ないため、多くの求人を比較して調べたい場合は複数の転職サイトを利用して求人を集める必要があります。
薬剤師転職サイトって結構数が多いよね…
全部登録するわけにもいかないしどうすればいいの?
そんな方転職サイト選びにお悩みの方向けに50代薬剤師にオススメの転職サイトをまとめました!
先に「50代薬剤師の転職サイト組み合わせ必勝法を知りたい!」という方はこちらをクリック!
このまま読み進めてもページに辿り着けますので順番に読み進めたい方はこのまま読んでもOKです!
転職サイトを利用し現在の薬剤師市場を確認しておく
薬剤師市場は年々変化しているため、転職が厳しいことが予想される50代未経験薬剤師の方は、薬剤師の市場変化に特に注意が必要です。
実際にコロナ禍突入直後は、感染拡大を防ぐため長期処方が行われたり、不要不急の外出制限がかけられたことで、処方箋枚数が急激に落ちました。
それに伴い、オンライン化も急速に進んだことも相まって求人募集は一時的に大幅に減少したこともあります。
また、厚生労働省から発表されている『患者のための薬局ビジョン』にも記載がある通り、対物業務から対人業務へのシフトとDX化の推進が今後ますます加速することが予想されるため、従来型の対物業務しか出来ない薬剤師の雇用は年々減少することは間違いありません。
このような情報を1から自分で集め今後の求人の流れを予想することは難しいため、実際の薬剤師の需要と供給はどうなっているのかを前線で知る転職サイトから情報を集めるのが簡単です。
他にも、転職サイトの中には50代薬剤師の転職事情などのコラムも多数あるため、一読しておくだけでも大変勉強になります。
業種や雇用形態の選定
「いざ50代から大手調剤薬局の正社員や病院薬剤師に挑戦!」と意気込んでいても、雇用数が少なく経験が無い薬剤師では転職が難しいのが実情です。
その理由は、中途採用の中心は即戦力を期待して採用しており、病院薬剤師などの専門知識が技術がより必要な現場では業務について行けない可能性があるからです。
とはいえ、冒頭でも説明した通り、若手社員の獲得が難しい個人薬局では、60代歓迎などの求人もまだまだ多数散見されており、店舗数を拡大し続ける大手チェーンドラックストアでは慢性的な人員不足ということもあり、一般職と比べると転職難易度は低いのも事実です。
また、採用担当側も採用コストを抑えられる正社員以外で募集しているケースもあります。
そのため、業種や雇用形態を選定することは今後の転職活動をスムーズに行う上で重要なのです。
ということで、以下では業種や雇用形態の選定について詳しく解説していきます。
50代薬剤師の転職では業種や雇用形態の選定が重要!
「50代薬剤師だけど、希望する企業に内定出来るかな?」「正社員はやっぱり難しいかな?」と悩む薬剤師は少なくありません。
50代薬剤師を取り巻く不安は「今後の労働環境の不安」「体力的な不安」「老後資金の不安」「家庭環境の変化」などなど、さまざまではありますが、そのような不安に対し「少しでも給料が高く条件の良い労働環境を期待してしまうのは当然です。
一方、採用担当側は「採用コストを抑えて長期的に働ける優秀な人材を確保したい!」とも考えているため、若手社員と同じ土俵で転職活動を行ってしまうと「なかなか転職先が見つからない…」といったように転職活動が長期化する恐れがあります。
そのため、50代薬剤師の転職では業種や雇用形態の選定を行いましょう。
選定方法のPOINTは以下の通り。
以下で詳しく確認してみましょう。
調剤薬局かドラックストアを中心に転職活動を実施する
50代薬剤師の転職先のメインは調剤薬局かドラックストアが中心となります。
その理由は店舗数にあります。
現在、調剤薬局の店舗数は全国で約6.2万件と約5.5万件のコンビニよりも多いのです。
さらに、ドラッグストアでは調剤併設型の店舗数を増やす動きが高まっており、実際の現場では薬剤師が足りていないのが現状です。
現在私はドラックストアで働いていますが、50代以上の薬剤師も現場で多数活躍していますよ!
それだけ、人が足りていません…
さらに、若手社員は採用コストをかけられる大手チェーン薬局当に持ってかれてしまうため、中小や個人薬局となると募集をかけてもなかなか応募者が集まらないこともあります。
実際に薬剤師転職サイトを確認してみると、求人の8割は調剤薬局とドラッグストアで占めています。
そのため、50代薬剤師でも調剤薬局やドラッグストアであれば採用の確率は高くなるため、業種にも注意して転職活動を行ってみましょう。
正社員薬剤師以外の雇用形態も検討する
前述した通り、若手社員と比較し50代薬剤師は採用コストも高く定年までの雇用期間が短いです。
そのため、採用担当側も「正社員以外のパートやアルバイトで採用したい!」と考えることも少なくありません。
無論、50代でも以前に管理薬剤師経験や在宅業務、輸液調剤等のスキルや経験があったり、直近まで現場でバリバリ働いていたとなれば直ぐに正社員採用や管理者として採用されることもあります。
このように、雇用条件に幅を持たせることは、年齢的ハンディキャップにより狭まってしまった転職可能幅を広げ、転職をスムーズに運ぶためにも必要なのです。
転職することがゴールではありません!
自身のキャリアとワークライフバランスは十分に検討しておきましょう!
50代薬剤師の転職成功までのロードマップ!
50代薬剤師だからと言って、転職までの基本的な流れは変わりません。
しかし、若手社員と比較し転職が長期化しやすい傾向にあるため、後で「取り返しのつかないことになった…」と困らないためにも以下で解説するPOINTを押さえながら転職活動の流れを確認してきましょう。
以下で詳細を解説します。
①現状の悩みや不満を洗い出す
まずは、現状の悩みや不満の洗い出しを行いましょう。
単に頭の中で検討するだけでは、先のSTEPで行う希望条件の優先順位付けがあいまいになってしまうため、出来る限りノートやPCのWordなどで記録しておきましょう。
実際に悩みや不満を言語化することで、問題の可視化に繋がり解決策を見つける糸口となります。
脳内の整理のためにも、ノートやPCに書き留めておきましょう!
悩みや不満のカテゴリーが同じ場合はグループごとにまとめておくと、悩みがさらに整理されます!
②現職で解決可能か再検討する
『①現状の悩みや不満を洗い出す』で行った課題の可視化の後は、実際に列挙しグループ化した問題が転職しなくても解決可能か再検討しておきましょう。
理由は『②現職で解決可能か再検討する』のSTEPを省いてしまうと、転職後に「わざわざ転職しなくても解決できたかも…」と後悔に繋がったり、転職後に同じ課題にぶつかった際に選択肢が転職しか無くなってしまう恐れがあるからです。
面接で転職理由は必ず聞かれます。
転職が最善手であったことを伝えらえれなければ「課題解決力が無い人」「自分でどうにか出来ない人」とマイナス評価に繋がりかねません!
例えば、職場の人間関係が悪い場合「店舗異動や部署異動で解決できないか?」と検討したり、年齢的に仕事内容が厳しい場合「仕事内容に配慮してもらえないか上司に相談する」方法もありますし「あと数万円給料を増やしたい!」という場合は副業する方法もあります。
以上より、『①現状の悩みや不満を洗い出し』が終わったら、転職しなくても解決可能か今一度検討しておきましょう。
転職すればすべて上手くいくとは限りません!
列挙した現在の不満や不安を解決する策を練りましょう!
自分ひとりで解決できない場合は、上司・同僚・家族・友人に相談すると、自分では思いつかなかった解決策が見つかることもあります。
③転職目的と希望条件を設定する
ここで、目的と目標について簡単に理解しておきましょう。
- 目的=ゴール
- 目標(希望)=目的までの指標
つまり、転職目的は最終的に到達したい事項であり、目標は目的達成のための小指標のことです。
分かりにくいので具体例を確認してみましょう。
例えば、親の介護が負担になり、仕事とのバランスが取りずらく転職を検討していたとしましょう。
この際、転職目的と目標(希望条件)は以下の通りとなります。
- 転職目的=親の介護と仕事を両立させたい
- 目標(希望)=月残業5時間、土日祝休み、18時退社
つまり、転職目的が叶うための指標が希望条件(目標)となります。
希望条件は多く叶った方が良いに越したことはありませんが、50代薬剤師となると年齢的アドバンテージもあるため、すべての希望が叶うとは限りません。
今一度転職に至る経緯を見つめ直し、転職目的を明確に設定した上で目的達成のための希望条件に優先順位を立てることで、不要な希望条件を排除し転職活動をスムーズに進めることが出来ます。
希望条件が多く叶っても、転職目的が達成できなければ本末転倒です。
転職目的を設定した上で必要な希望条件を上げていき、優先順位を付けておきましょう!
④職務経歴の棚卸を行う
選考が進んでくると、面接前に作成が必須となることが多い職務経歴書ですが、可能であれば転職活動を本格的に開始する前に作成してみましょう。
事前に職務経歴書を作成するメリットは以下の通りです。
自分の強み弱みを再認識できる
実際に職務経歴書を作成してみると、意外な自分の強みであったり、弱みを見つけることが出来ます。
例えば、「在宅経験が意外と多かった」「こう見ると新人教育を行ってた期間が長かったな」「今まで働いていた薬局は小児科が少なく、小児領域の知識が足りないかも…」といったように
過去の経験から自身のアピールPOINTが分かったり、今後足りない点をどう補っていくか?または転職先を選ぶ前に注意する点などを事前に分析することが可能です。
転職エージェントとのやり取りをスムーズに行える
薬剤師転職サイトでは、エージェント機能が付いている転職サイトが多く、登録後にキャリアアドバイザーから現在の転職状況や職務経歴を確認する電話が必ず来ます。
キャリアアドバイザーとの初回電話は大体30~60分程度かかります。
その大半が職務経歴を確認する内容となるため、事前に職務経歴書を作成しておくことでキャリアアドバイザーに自身の能力を漏れなく伝えることが可能です。
忙しい方は「職務経歴書を作成してますので後程メールで送ります!」と伝えると楽ですよ!
自身の能力や経験を十分に伝えられれば、キャリアアドバイザーもより真剣に自分に合った職場探しを見つけてくれる可能性が広がります!
面接本番まで余裕を持って準備出来る
求人に応募後は、源泉徴収票・履歴書・履歴書用の写真の準備・職務経歴書作成・面接練習などなど一気に忙しくなります。
余裕を持って転職活動を行うためにも、企業ごとに作成する必要の無い職務経歴書だけでも作成しておくと後程楽になります。
職務経歴書の書き方やフォーマットは転職サイトで無料公開されているので、まずは職務経歴の確認だと考えて簡単でも良いので作成してみましょう。
以下のサイトでも職務経歴書が無料ダウンロードできますので確認してみましょう!
転職サイトを利用すれば、職務経歴書は企業に提出前に添削してもらえるところがほとんどなので安心です。
まずは自分なりに簡単でも良いので作成してみましょう!
職務経歴の棚卸は多くのメリットがあります。
事前の職務経歴書作成で転職を有利に進めましょう!
⑤転職サイトに登録する
実際に転職サイトに登録してみましょう!
薬剤師転職サイトは基本的な転職サポートはすべて無料で利用できるため、使わないとむしろ損です!
薬剤師転職サイトで無料で得られるサービスは以下の通りです。
転職サイトによっては、行っていないサービスもあるため注意が必要ですが、基本的には上記のようなサービスが無料で受けられます。
他にも、本格的な適性検査や実技研修やeラーニングを無料で受けられるサービス等を行っている転職サイトもあるため、自分にあった転職サイトを組み合わせることで、転職サイトを最大限使い倒すことが可能です。
複数登録することで、転職サイトの善し悪しが分かるため、転職サイトは総合力の高い転職サイト1社と希望条件に合った転職サイトを1社を最低でも2社は登録してみましょう!
求人に応募する前までにメインサイトを1社に絞って活用すれば求人管理上の問題はクリアできます!
⑥履歴書・職務経歴書を作成する
履歴書、職務経歴書の作成は、希望求人に応募してからになります。
個人薬局などの場合、職務経歴書が不要な場合もあるので注意しましょう。
「作成方法がわからない…」と不安な方でも大丈夫!
転職サイトに登録すれば、履歴書、職務経歴書の書き方ガイドブックがもらえたり、手取り足取り書き方を教えてくれるので安心です。
CME薬剤師という薬剤師転職サイトであれば、履歴書・職務経歴書の記載代行も行ってくれるので、心配な方は代行サービスを利用するのも良いでしょう。
履歴書・職務経歴書は書き方のフォーマットが存在します。
転職サイトに登録すれば書き方から添削まで行ってくれるので安心です!
⑦面接練習を行う
50代ともなると「面接なんて余裕!」という方も少なくないのではないでしょうか?
50代薬剤師となると、一定の社会経験もあり知識もあるため、過度に自己評価が高かったり、ついつい経験を誇示してしまうことで、採用担当から「扱いづらいかも…」と思われてしまうことで面接で落ちてしまう方もいるため注意が必要です。
実際に私も面接官として50代薬剤師の方と話しましたが「スキル・経験」も十分でしたが「話している感じがプライドが高く扱いづらそう…」という理由で不採用にした経験があります。
このように、自身のスキルや経験がいくら素晴らしくても、相手への伝え方一つで面接に失敗してしまっては非常にもったいないです。
同様に、50代薬剤師でスキルや経験が乏しく「面接でいったい何を話せばいいの?」という方も、実は自分でも気づけていない自分の魅力があるにも関わらず、採用担当に自身の強みや魅力を十分に伝えることが出来ず転職活動が長引いてしまう方もいらっしゃるようです。
このような悲しい事態を未然に防ぐためにも、面接に自信がある無いに限らず、1度は面接練習を行っておきましょう。
面接練習はどうやってやるの?
面接練習は想定質問を考え、自分自身のみ・家族・友人や面接練習サービス事業もあるようですが、1番のオススメは以下の通りです。
それが、
薬剤師転職サイトを利用し、経験豊富なキャリアアドバイザーと無料で面接練習をすること
です。
転職サイトを利用すれば無料で面接練習を実施できます。
転職サイトを利用し面接練習をするメリットは以下の通りです。
大手転職サイトに在籍するキャリアアドバイザーは、数多くの50代薬剤師の転職サポートも行ってきたため、50代ならではの面接の注意点を熟知しています。
さらに、過去に面接を受けてきた方の質問内容を収集しているため、情報を持っていればよく聞かれる質問内容を知っているため、事前に対策を立てることが可能です。
そして、今までリモート面接を行ったこともない方も少なくないのではないでしょうか?
コロナ禍を皮切りに、今やリモート面接が主流となりつつあるため、転職サイトを利用することで面接本番前にZoomなどの操作方法やオンライン面接での注意点を把握しておきましょう!
面接に慣れている方も苦手な方も、1度は面接練習を行っておきましょう!
50代薬剤師の面接での注意点もあります。
転職サイトを利用すれば無料で面接練習が受けられるので是非利用しておきましょう!
⑧希望する求人は1~2週間の間にまとめて面接を実施する
面接を受けて晴れて内定が出たとしても、内定承諾は数カ月と待ってもらえるものではありません。
先方もいち早く欠員を補充したいと考えているため、内定承諾保留は長くても1カ月未満と言われています。
そのため、面接は1~2週間までの間にまとめて行うのが一般的です。
面接期間中は忙しくなりがちなので、スケジュール管理は細心の注意が必要です。
転職サイトを利用すれば、必要書類の提出・面接練習・面接日程などはすべてキャリアアドバイザーが代行してくれるので安心です。
⑨内定後に希望条件と相違ないかチェックする
いざ内定が出ると、舞い上がってしまい手を抜きがちになってしまうので注意が必要です。
内定後に条件の相違が無いか、書面にて内定承諾書が届くため、事前に伝えていた条件と異なる点がないか注意深く確認しましょう。
面接官に伝えていたとしても、すべて伝わっているとは限りません!
自分の目で確認し、不明点があれば必ず確認しておきましょう!
万が一希望条件と相違があった場合、不明点があった場合の連絡先が設けられている場合が多いので、先方の指示に従い確認する必要がありますが、内定をもらった後に希望条件を全面的に押し付けたり、年収交渉をやりすぎてしまっては、印象が悪くなり最悪内定取り消しとなりかねないため注意が必要です。
転職サイトを利用している場合は、内定後の年収交渉や条件交渉などもすべて代行してくれるため、不明点や疑問はどんどんキャリアアドバイザーに問い合わせましょう!
転職サイト側も、先方の提示年収の数パーセントを成功報酬としてもらうシステムを取っている場合が多いため、年収交渉も積極的に行ってくれますよ!
内定後の条件確認は細心の注意を払って行いましょう!
転職サイトを利用している場合はキャリアアドバイザーに積極的に質問を!
⑩在職中の方は退職意向を伝え、引継ぎ開始、内定承諾へ
在職中の方は、ここで退職の意向を再度伝えておきます。
内定が決まり「やっとここから退職出来る!」と浮かれてしまい、残りの仕事が疎かになる方がいますが、円満退職を望むのであればNGです。
残りの期間は新しい職場の準備をしつつも、自分が抜けた後もスムーズに業務が出来るように引継ぎは手を抜かずに行いましょう!
転職後に「やっぱり前職の方がよかった…」と後悔する方も一定数います。
出戻り制度を行っている企業もありますので、最後まで手を抜かないことは自分のためでもありますよ!
あなたが最後まで頑張っている姿は、必ず誰かが見ています。
退職まできちんとした人間関係が続けられていれば、退職後も続く関係もあります。
今までの出会いを大切に、最後まできちんと仕事に取り組みましょう!
円満退職を望むのであれば、業務の引継ぎは丁寧に行いましょう!
50代薬剤師の転職サイト組み合わせ必勝法とは!
50代薬剤師の転職サイトの活用法としては、以下を参考にしてみましょう。
以上の2点に注意しましょう!
総合力の高い大手転職サイトでは、多くの求職者のサポートをしていることから、同じように50代から転職を成功した方々の転職サポート実績も豊富です。
多くのノウハウを持った転職サイトから、現在の薬剤師市場をリサーチしつつ、履歴書の書き方から面接練習、面接同行などなど幅広いサービスを受けることが可能です。
さらに、シニア世代に強い特化型の転職サイトも存在するため、さらに深いニーズや細かな情報を集めたい方は『50代薬剤師の転職サイト活用法』で紹介したような複数の転職サイトの組み合わせると、スキのない転職活動が可能です。
それでは、以下に50代に強い転職サイトを紹介します!
50代薬剤師に強い転職サイトを紹介!
前項でも解説した通り、50代薬剤師の転職サイトの組み合わせ方として
総合力の高い転職エージェント機能付き
転職サイトを利用する
×
シニア世代に強い転職サイトを組み合わせる
がオススメだと解説しました。
まずはサポート力が高い転職サイトを紹介します。
上記3社は薬剤師なら誰もが知る、大手薬剤師転職サイトです。
大手薬剤師転職サイトだけあって、サイトとしての情報量とサポート力が圧倒的です。
「ハズレの無い転職活動をしたい!」と考えるのであれば、上記のうち1社は登録しておきましょう!
次に、シニア世代に強い転職サイトを紹介します。
上記転職サイトはシニア世代の求人が豊富に揃っており、サポート力も豊富です。
求人検索としても優秀な転職サイトのため、どんな求人があるか確認しておきたい方にオススメです。
調剤未経験の方にオススメの転職サイトはあるの?
調剤未経験の方には、実技研修を最大無料で実施できる『アポプラス薬剤師』がオススメです。
アポプラス薬剤師は大手調剤薬局クオールが運営している転職サイトであり、教育支援に力を入れている転職サイトです。
薬剤師未経験者であれば、必ず利用しておきたい転職サイトです。
50代薬剤師でも転職は遅くない!年齢の壁を打ち破ろう!
今回紹介した方法を実践すれば、50代薬剤師でも自信を持って転職できるはずです!
50代薬剤師の転職をスムーズに行うためにも、やはり転職サイトを利用しキャリアアドバイザーの意見を聞きながら転職活動を行うことをオススメします。
最後に、今回紹介した転職サイトをもう一度紹介します!
特徴が際立った薬剤師転職サイトはたくさんあります。
自分にピッタリの転職サイトを調べたい方はこちらの記事もオススメです!
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