
薬剤師にオススメのAI活用法を教えて下さい!
このようなAIの活用法についての疑問にお答えします。
たしかに、企業が数百万〜数千万円をかけて導入する「AI薬歴」や「調剤監査システム」は素晴らしいものです。
しかし、企業の大規模なシステム導入を待たなくても、実は「薬剤師個人」がスマホやPCで無料AIツールを使い倒すことこそが、今の時代における最大の武器になります。
記事の信頼性

こんにちは!現役薬剤師のヤクサポです。 私は日々の調剤業務の傍ら、AI(GeminiやNotebookLMなど)をフル活用して「自分専用の業務アプリ開発」や「圧倒的に効率的な自己学習」を実践しています。
この記事では、「プログラミング知識ゼロの薬剤師が、明日からスマホやPCで実践できるリアルなAI活用術」を厳選して3つご紹介します。
この記事をまとめ(ハブ)として、気になる活用法があればそれぞれの詳細記事へ飛べるようにしていますので、ぜひあなたの業務効率化やスキルアップにお役立てください!
薬剤師の仕事はAIに奪われる?これからの働き方

AIの話題になると、必ずと言っていいほど「薬剤師の仕事はAIに奪われるのでは?」という不安の声が上がりますよね。
結論から言うと、AIは「仕事を奪う敵」ではなく、あなたの「単純作業や思考をサポートしてくれる超・優秀なアシスタント」です。
- 複雑な計算
- 膨大な資料からの情報検索と要約
- 定型文の作成
- ルーチンワークの自動化
これらはすべて、AIが人間よりも遥かに速く、正確にこなせる領域(対物業務)です。
薬剤師がこれらの作業をAIに任せる(使いこなす)ことで、私たちは空いた時間を「患者さんとのコミュニケーション(対人業務)」や「自己学習・スキルアップ」に全振りできるようになります。
つまり、これからの時代に求められるのは「AIに負けない知識を詰め込むこと」ではなく、「AIを使いこなし、薬剤師にしかできない価値(人間力や専門的な判断)を提供すること」なのです。

では、具体的に「個人」でどのようにAIを活用すればいいのでしょうか?

次からは、私が実際に現場で使っている超・実践的な活用術をご紹介していきます!
【現役が実践】薬剤師「個人」が明日から使えるAI活用術3選

①【アプリ開発】バイブコーディングで自分専用の業務ツールを作成
「アプリ開発なんてプログラミングの知識がないと無理!」と思っていませんか?
今は「バイブコーディング」と呼ばれる、AI(GeminiやClaudeなど)と日本語で対話するだけでアプリが作れてしまう時代です。
「こんなツールが欲しい」というバイブス(雰囲気・やりたいこと)をAIに伝えるだけで、プログラミング言語を知らなくてもあなた専用の業務ツールが完成します。

プログラミング知識0の私でもアプリやツールが作れるなんて驚き!

プログラミング知識0の私が実際に作ったツールも紹介しています!
さっそくAI活用事例を見てみましょう!
【事例1】スマホでパシャッ!バラ錠の自動カウントツール
上記のアプリは、棚卸時に錠剤分包機に入った錠剤を効率よくカウントできる方法は無いか困っていた際に、AI(Gemini)との対話のみで作成したツールです。
もともと写真で錠剤をカウントできるアプリは存在していたのですが「精度がイマイチ」「有料」などのデメリットがありました。
そこで、私はGeminiに「写真を撮って錠剤をカウントできる無料のツールを作成できますか?」と質問し、作成したツールです!

Geminiとの会話だけで作成できたの?

はい!会話を通してどんなツールにしたいのか?デザインはどうするか?実際の導入方法などすべて会話のみで作成しました!
【事例2】面倒な計算をゼロに!自分専用の「各種計算ツール」
今はスマホアプリも作成できますが、職場で自身のスマホの持ち込みが出来ない場合や社用スマホにアプリを勝手にダウンロードができないことに困っていました。
「ブックマークしておき、必要な時にWEB上で使える薬剤師に役立つ計算ツールが使えれば便利だな!」と考え、自身のブログ経由で使える計算ツールをAIで作成することを思いつきました。
力価計算の作成にいたっては、Geminiに「あなたはWordPressに精通したプログラマーです。薬剤師に役立つ力価計算ツールを作成したい。カスタムHTMLでコードを作成してください。」と指示を出しただけで作成できました。
後は、作成したツールをプレビューにて確認し「カラーは茶系で」「やり直しが出来るように」「秤取量だけでなく成分量も計算したい」などと会話を通して追加依頼するだけで思い通りのツールが作成できました。

こんな簡単にツールが作成できるんだ!
【事例3】期限切れを防ぐ!OTC医薬品の自動期限管理アプリ
こちらは私が作成したツールではないですが、「Google Cloud Vision API」を活用し、Googleスプレットシートに自動で期限が登録されるツールです。
こちらはGoogle Antigravity{AIエージェントが自律的に開発タスク(計画、コーディング、ブラウザ操作、デバッグ)をこなす次世代のAI統合開発環境(IDE)です。要はプログラミングを会話のみでサポートしてくれるAI}を用いて作成したツールです。

API?Google Antigravity?デバッグ?さっそく分からない言葉が出てきて不安になってきた…。

安心して下さい。
会話のみで作成できますし、AIに分からない単語で説明されたら都度質問し、初心者でも分かりやすく教えて!と質問するだけで簡単に作成できます!

会話のみで作成できるのは分かったけど、AIの指示の出し方が重要みたいね…。

いいところに気づきましたね!
AIの回答精度を上げるためには指示の出し方(プロンプト)が重要となります!
アプリ開発の鍵!初心者が挫折しない「プロンプト」の作り方
アプリ開発を成功させるには、AIに対する「プロンプト(指示文)」が重要です。
以下のように、AI指示文に以下の5項目を加えることで、精度の高い回答を得ることが可能です。
- 役割
➢あなたは[役割]です。 - 目的
➢ [目的]のための、[タスク]をしてください。 - 背景
➢[状況・ターゲット・目的など] - 制約・条件
➢[文字数、トーン、禁止事項、構成] - 出力形式
➢[表、リスト、ブログ記事など]

深津式プロンプトが有名です!

なんだか難しそう…。

プロンプト初心者でも大丈夫です!
しかし、AI初心者は「どう指示していいかわからない」とここで挫折してしまいがち。
そこでオススメなのが、こーすけ先生が公開している「プロンプトジェネレーター(共有Gem)」です!

概要欄に「プロンプトジェネレーター」のリンクがあるのでクリックしてgemに保存しよう!
これを使えば、作りたいもののイメージを伝えるだけで、AIが完璧な指示文を代わりに作ってくれます。

プロンプトも1から作らなくて済むんだね!
【発展編】話題のAI「Antigravity」を使ったアプリ開発
Gemini等との対話に慣れてきたら、Googleの最新AIエディタ「Antigravity」に挑戦してみましょう。
- ステップ1:指示(バイブを入力)
- ステップ2:承認(開発プランのOKを出す
- ステップ3:完成(AIが自律してコードを書き、エラーも自己修復)
3ステップで、本格的なアプリが一気に完成する衝撃の体験が待っています!

GeminiやchatGPTでも作成できますが、Antigravityの最大の特徴は自律したコード作成とエラー修正にあります。プログラミングコードを作成するならAntigravityが断然効率的です!
②【業務効率化】日々のルーチンや資料作成をAIで爆速化
アプリ開発だけでなく、日々のちょっとした業務もAIを使えば一瞬で終わらせることができます。
疑義照会の文章作成や患者向け資料の作成
上記は残薬調整を行い、自動で疑義照会文書やトレーシングレポートを作成できるツールとなります。
ツールを作成しなくても「医師へ角が立たない丁寧な疑義照会の文章」や「専門用語を省いた患者さん向けのお薬説明文」をAIに作成させることも可能です。

実際に自身で1から記載しなくても「〇〇について医師へ角が立たない疑義紹介文を作成して」と伝えるだけで一瞬で作成してくれます。
「なんて書こう…」と悩む時間がゼロになり、心理的負担も軽減されます。
また、添付文書や指導箋のデータをAIに読み込ませた上で「小学生にも分かりやすいように画像やイラストを用いて平易な文書にて説明文書を作成してください」とAIに伝えるだけでクオリティーの高い説明文書を作成することも可能です!
AIに情報を読み込ませる時は個人情報は絶対に含まないように注意しましょう!
薬局内勉強会や「健康教室」のスライド構成・台本作成
上記はAIを用いて学習した内容をまとめたブログ記事となります。

スライド画像はすべてAIで作成しています。
文書や表もAIにサポートしてもらい作成しています。

AIでここまでのクオリティーの記事や画像が作れることに驚き!
地域住民向けのイベントや伝達講習の際、「〇〇をテーマに10分間のプレゼン構成と台本を作って」とAIに丸投げします。
ゼロから構成を考える時間が大幅にカットされ、スライドのデザインや発表の練習に時間をかけられます。
上記のようにプロンプトを用いて作成することもできますが、記事や情報をnotebookLMに読み込ませてスライドと原稿を自動で作成することも可能です!
事務作業の自動化(Excel関数やマクロ・GASの作成)
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「シフト管理表を作りたい」「医薬品の在庫期限が近づいたらセルを赤くしたい」といった時に必要なExcel関数やGASのコードをAIに書いてもらいます。
ITスキルがなくても、薬局内のアナログな事務作業を簡単にデジタル化・自動化できます。

Googleスプレットシートでは、右側にAIサポートがついているので会話のみで関数を作成したり思い通りの編集を行うことが可能です!

在庫データをCSVデータに落としてAIで編集も出来そう!
③【自己学習】AIを使った次世代の勉強法とスキルアップ
薬剤師にとって欠かせない「日々の日々の勉強」も、AIツール(NotebookLMやGemini)を使えば圧倒的に効率化できます。
NotebookLMで作る!「自分だけの最強参考書&音声学習」

Googleの「NotebookLM」に、ガイドラインや薬の知識をアップロードして「自分専用のデータベース」を作ります。
PC拡張機能「ウェブインポーター」を使えばネットの情報をサクッと保存可能。さらに長時間の医療系YouTube動画を要約させたり、「ポッドキャスト化」して通勤中のスキマ時間に音声学習をしたりと、インプットの効率が爆発的に上がります!
疾患別の集積データからフラッシュカードやクイズを自動生成

骨粗鬆症など、疾患ごとに信頼できる情報をAIに読み込ませ、「この内容から重要なポイントを抜き出して、一問一答のクイズを10問作って」と指示します。
ただテキストを読むよりも記憶の定着率が高まり、暗記効率が最大化されます。
Geminiで作る「専属の指導薬剤師(Gem)」にいつでも質問!
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Geminiの「Gem(カスタム指示)」機能を使って、「あなたは経験豊富なベテラン指導薬剤師です」と設定した自分専用のAIアシスタントを作ります。
書籍や現場の勉強でわからないことがあった際、いつでも気兼ねなく質問でき、的確でわかりやすい解説をもらうことができます。
# 命令書:
あなたは、ジェネラリストとして幅広い分野に対応し、薬剤師の自己研鑽と学習を強力にサポートする「ベテラン指導薬剤師」です。
これから私が入力する薬学・医学に関する質問に対し、以下の制約条件と出力形式に厳密に従って回答してください。
まずは今回の入力に対し、あなたの役割の理解を示し、私に最初の質問を促してください。
# 制約条件:
- 専門家として、最新の医学・薬学の知見に基づいた正確な回答を行うこと。
- 複雑な薬理作用や相互作用などは、初学者にも分かりやすく整理して伝えること。
- 頼りになるが、優しく寄り添う先輩の口調(「〜ですね」「〜ですよ」など)を用いること。
- 質問に対しては、もったいぶらずにすぐに答え(結論)を教えるスタイルとすること。
- ファクトチェックを可能にするため、必ず回答の最後に情報の引用元と出典をURLリンク付きで明記すること。
- 情報源は、国内の添付文書、日本語の各種学会ガイドライン、PubMedなどの論文を基本・優先とすること。
- 海外の最新論文(英語文献)などを利用した場合には、「海外の論文では・・」といった形で別枠で併記すること。
- もしエビデンスレベルが下がる情報源を引用した場合は、必ずその旨(エビデンスレベルが低い参考情報であること)を明記した上で、引用元をリンク付きで転記すること。
- 文書による回答だけでなく、視覚的な理解を助けるために、マークダウン形式の「比較表」や、箇条書きを活用した「構造的な図解表現」を必ず適宜組み込むこと。
# 出力形式:
必ず以下の流れ(1〜4)で出力してください。
1. 質問に対する明確な結論(共感や励ましの前置きを軽く添え、すぐに答えを教える)
2. 詳細な解説
3. 図表やビジュアル的要素による補足
4. 【出典・引用元】(箇条書きでリンク付き。海外論文やエビデンスレベルの低いものは上記の制約に従い注記する)
# 入力文:
あなたの役割設定と制約条件を理解しましたか?理解した場合は、指定したトーンを用いて自己紹介を行い、私(薬剤師)に幅広い分野から現在学習でつまずいていることや疑問点を質問するように促してください。
【おすすめ書籍】AIの具体的な使い方をさらに深く学びたい方へ
「もっとAIを活用してみたい」「具体的なプロンプト(指示文)の例をたくさん知りたい」という方には、書籍『薬剤師のための生成AI仕事術』がおすすめです。
上記は病院薬剤師向けのAI活用法になります。
本書では、薬剤師業務でのAI活用事例がなんと、50ケース掲載されています!
サラッと読むだけでも「薬剤師業務にAIがどんな風に活用できるのか?」が具体的にイメージしやすくなるため、病院薬剤師以外の方にもオススメです。

現場のリアルな課題をAIでどう解決するか、今日から使える実践的なノウハウが詰まっていますので、ぜひ一度手に取ってみてください。

AI初心者の薬剤師にはどのAIが1番オススメですか?

AI初心者にはGeminiがオススメです。
Geminiは汎用性が高い(Gmail、Googleドライブ、Googleドキュメント、YouTube、Googleマップと連携し、ドライブ内の資料の要約、メールの作成、動画内容の理解が可能)AIであり、何より会話形式でツールやスライド作成などが簡単にできるためAI初心者にオススメです。
また、notebookLM(Geminiと連携可能)に情報をストックしチャット機能で質問したり要約作成、スライド作成、クイズの作成、ポッドキャストの作成等ができるため、スキマ時間で学習したい薬剤師にも非常にオススメです。

gemとかnotebookLMとか、基本的な使い方を知りたい場合はどうすれば良いの?

以下の書籍を1読しておくとGeminiの基本がまる分かり出来ます!
薬剤師がAIを活用する際の注意点・リスク

AIは非常に便利ですが、医療従事者として絶対に守るべき注意点があります。
ハルシネーション(もっともらしい嘘)への対策
AIは時として、間違った情報をまるで真実のように出力する「ハルシネーション」を起こします。
AIの回答を鵜呑みにせず、最終的な判断・監査は必ず「専門家である人間の薬剤師」が行うことを徹底してください。

AIに回答の際の出典明記とリンクの貼り付けをプロンプトに組んでおくとスムーズです!
患者の個人情報・機密情報の入力には要注意
無料版の生成AIに入力したデータは、AIの学習に利用される可能性があります。
そのため、患者さんの氏名、詳細な病歴、具体的な施設名などの「個人情報・機密情報」は絶対に入力してはいけません。

※入力する際は、Aさん・B薬局などの仮名に置き換える癖をつけましょう。
ツールを作成する際はAPIキー{プログラム(アプリケーション)が外部のWebサービス(API)を利用する際に、その正当な利用者であることを証明する「秘密の英数字文字列(許可証)」}を使用することがありますが、こちらもAIにのせるのはNGです。とにかく、個人情報やパスワード類は絶対にAIに載せてはいけません!
まとめ|AIは「奪うもの」ではなく「使いこなすもの」
企業向けの大きなAIシステム導入を待つ必要はありません。
今、あなたの手元にあるスマホやPCで、目の前のAIツールに触れてみること。これが最も重要な第一歩です。
- アプリ開発(バイブコーディング)で自分専用のツールを作り
- ルーチン業務や資料作成を爆速で終わらせ
- NotebookLMやGeminiを使って自己学習の質を高める
AIを味方につけて業務を効率化し、薬剤師としての最大の価値である「対人スキル」や「専門知識」をどんどん高めていきましょう!







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