50代薬剤師だけど調剤業務について行けるか不安…
周りから50代薬剤師はどう思われてるの?
若手社員から舐められたりしないかな?
50代薬剤師でも転職は出来るの?
このような疑問にお答えします!
- 50代薬剤師は使えないのウソ・ホント
- 50代薬剤師だから使えない…が潜むワガママ思考に要注意!
- 50代薬剤師に求められる仕事への姿勢とは?
- 50代薬剤師の勉強法を解説!
- 50代薬剤師の強みと転職成功のメソッドとは?
- 50代薬剤師にオススメの転職サイトを紹介!
50代となると人生の折り返し地点真っ只中!
せっかく薬剤師資格もあるし
と考える方も少なくありません。
そんな時に頭をよぎるのが
という不安ではないでしょうか?
不安に感じている方なら大丈夫!
今の自分の不足している点に気づけている証拠です!
この記事を読めば、50代薬剤師の強み弱みを理解し、50代からでも薬剤師としてバリバリと働く方法がわかります!
【悩みが解決できる根拠】
◎著者自身も現役薬剤師!
◎50代薬剤師の指導経験アリ!
◎転職で失敗と成功の両方経験!
50代薬剤師だから使えないわけではありません!
自身の強みを理解して若手薬剤師に負けずにバリバリ薬剤師として働きましょう!
50代薬剤師は使えないのウソ・ホント
「50代薬剤師は使えない!」と耳にしたことはないでしょうか?
実のところ、高齢薬剤師でも現役薬剤師とは比べ物にならない豊富な知識と仕事スピードでバリバリ働いている「出来る50代薬剤師」はたくさんいます。
では、なぜ50代薬剤師は使えない!という言葉を耳にするのでしょうか?
以下では、50代薬剤師が使えないという噓と本当を見た後で、50代薬剤師が使えないと思われる本当の理由を解説していきます。
50代薬剤師が使えないというウソ
- 高齢薬剤師=仕事が出来ないという思い込み
- 新しい知識を覚えるのに苦労する
- 指導しても言うことを聞かない
詳細は以下の通りです。
ウソ① 高齢薬剤師=仕事が出来ないという思い込み
厚生労働省から発表されている「薬剤師年齢階級別人口」によると、施設や企業で活躍している薬剤師の最も多い年代は「30~39歳」で7万6,714人となり、登録総数の25.5%を占めています。
次に多いのは「40~49歳」の7万1,949人(23.9%)、「50~59歳」の6万514人(20.1%)となります。
一方で、定年を迎える時期でもある「60~69歳」は、3万8,409人であり、「70歳以上」は1万4,243人とまだまだ現役で働いている方も多く、定年以降も需要のある資格として認められています。
つまり
50歳以上の薬剤師は全体の37.7%を占める計算となるため、50代以上の薬剤師が使えないと仮定すると、全体の4割近い薬剤師が使えないということになってしまいます。
50代薬剤師は全体の20.1%!
70歳以上でもバリバリ薬剤師として働いている方はいます!
ウソ② 新しい知識を覚えるのに苦労する
心理学者のホーンとキャッテルによると、人間の知能は「流動性知能」と「結晶性知能」の2つに分けられると提唱されています。
- 流動性知能
新しい環境に適応するために、新しい情報を獲得し、それを処理し、操作していく知能であり、処理のスピード、直感力、法則を発見する、革新的なアイデアを発想する直感力など。 - 結晶性知能
個人が長年にわたる経験、教育や学習などから獲得していく知能であり、言語能力、理解力、洞察力など。
流動性知能は10代後半~20代前半にピークを迎えたあと、加齢とともに緩やかに低下していくのが特徴です。
一方、結晶性知能は20歳以降も伸び続け、60歳でピークを迎えたあと、60~70代でも20代に近い水準が維持されるのが特徴です。
つまり
これまでの知識や経験を生かし、それを仕事で生かす能力「結晶性知能」は年齢を経るごとに強くなるため、人生の後半戦を迎えてから学び直しに取り組んでも決して遅くはないのです!
むしろ学び直しによって得た知識やスキルは、若年層の人材と比べた強みになり、新たなキャリアを切り開くための武器になるのです!
医薬品知識の勉強はいつから初めても遅くはありません!
ウソ③ 指導しても言うことを聞かない
「高齢の薬剤師の指導に苦労する…、説明しても全然言うことを聞かない…」
などという悩みを相談されることがありますが、私の経験上「指導薬剤師の能力不足」である場合も多いのも実情です。
確かに、今までの経験則だけで仕事を小手先でこなし、プライドが高く若手社員からの指導に耳を貸さない年配薬剤師の方もいらっしゃいます。
しかし「どのような指示の出し方をしたのか?」「日頃からどのように接しているのか?」とよくよく質問してみると、年配者を敬った接し方が出来ていなかったり、指示の出し方が曖昧で年配者が困っていただけ、というケースも多いのも事実です。
指導薬剤師の指導不足を棚にあげ、単に「高齢薬剤師だから使えない!」と言い訳をし、挙句の果てに指導すること自体を放棄してしまうことで、年配薬剤師と指導薬剤師の間でさらなる関係悪化を招くことがあります。
50代だから!とひとくくりにされては腹が立つのも当然ですよね!
50代薬剤師が使えないというホント
- 気力・体力的にスピードについて行けなくなる
- 最新情報に疎い
- 柔軟な思考が難しくなる
詳細は以下の通りです。
ホント① 気力・体力的にスピードについて行けなくなる
文部科学省の年齢と体力・運動能力 テスト項目別に見た一般的傾向によると、40 歳代後半からは,男女ともに著しく体力水準が低下する傾向を示し,65 歳から79 歳でも,男女とも加齢に伴いほぼ直線的に低下する傾向があるのが分かります。
当然、体力的問題は仕事にも影響が出てくるため
などの問題が年齢と共に現れてきます。
気力と体力の低下は至極当然な事!
悲観的に考えず、年齢と共に上がる強みに目を向けましょう!
ホント② 最新情報に疎い
若手薬剤師に限らず、若い方はX(旧Twitter)やTikTok などの様々なソーシャルメディアを上手く活用し、友人や同期などと気軽に情報交換しながら最新情報を上手くキャッチしています。
実際に医薬品の出荷調整や出荷再開、どこの卸なら薬を持っていたなどの情報をいち早く知らせてくれることがあり、現場でも助かることが時折あります。
高齢者のソーシャルメディアの利用率は上昇しつつあると言われているものの、若者ほど上手く利用出来ているかと言われると、そうではないのが実情です。
先ほど「50代薬剤師が使えないというウソ②」でも解説した通り、流動性知能においてはどうしても若者に劣ってしまうため、最新情報を素早くキャッチし処理することに苦手意識を持つ年配者が多いです。
ホント③ 柔軟な思考が難しくなる
「50代薬剤師が使えないというウソ②」でも解説した通り、結晶性知能は60代まで上昇し続けるものの、流動性知能は10代後半~20代前半にピークを迎えたあと加齢とともに緩やかに低下していきます。
そのため、50代薬剤師に限らず高齢になればなるほど、課題に直面した際に新たな情報から課題を解決せず今までの経験則から解決策を導く傾向が強くなるため、若者と比較すると柔軟な思考が難しくなる傾向にあるのです。
今までの経験や知識はあなたの大切な財産ですが、経験則に固執してしまうと柔軟な発想や思考の邪魔になるのため注意が必要です!
50代薬剤師だから使えない…が潜むワガママ思考に要注意!
結局のところ『50代薬剤師だから使えない』『50代薬剤師だから就職出来ない』ということは全くありません。
それでも、50代薬剤師として働き始める前に「50代薬剤師だから使えないのかな?」と心配してしまう理由は何なのでしょうか?
それは
「50代薬剤師である自分が周りから良く思われたい」という潜在的な考え方にあります。
50代薬剤師となると、若手薬剤師からは以下のように考えれらていると思い込んでいませんか?
- 知識や経験が豊富
- どんな疑問にも答えてくれそう
- コミュニケーション力が高そう
若手社員であれば、上記のように50代薬剤師の能力に過剰な期待を寄せることもあります。
しかし、ある程度現場で働いている薬剤師からすれば
ということを自分の目で見てきているため、50代薬剤師だからと過剰な期待を寄せることは決してありません。
しかし、いざ自分が50代薬剤師として転職しようとなった場合
という見栄がどうしても出てきてしまいます。
30代中盤で転職した私ですら感じたので、50代であればなおさらかと思います。
一方で、50代薬剤師に限らず、薬剤師の中には使えないと言われ続けても努力も勉強もせず、自分勝手に図太く働いている方もたくさんいます。
とはいえ
職場の人間関係を円滑に保つためにも、一定の知識とスキルは必要であり、自己成長のためにもプライドを保つことも必要です!
見栄とプライドの違いは、見栄は他人からの評価を気にするのに対し、プライドは自分の気持ちの中での自分の評価であることです。
見栄を張るとは、周りの目を気にして自分を良く見せようと誇張することや、外見を偽って別の物や実際よりも優れたものに見せることです。
一方、プライドとは、自分の良心や信念に従って物事を判断し行動することです。プライドが高い人ほど謙虚な場合もあり、他人の評価を気にする必要がないため、能力や持ち物を誇示する必要もありません。
では、50代薬剤師が求められる仕事の姿勢とは何なのでしょうか?
50代薬剤師に求められる仕事への姿勢とは?
自身の中に理想の50代薬剤師像があるならば
- 理想の自分に少しでも近づけるように努力し続ける
- 出来ない事には素直に非を認め、謙虚に学びを乞う
この2つの姿勢さえできれば「50代薬剤師だから使えない…」と思われることもありませんし、そんなことでいちいち心配する事は一切必要ないのです!
もしあなたが、未経験で経験もスキルも全くなかったとしても、上記2つの姿勢で仕事を取り組む人に対しては誰だって助けたくもなりますし、協力したくなるものです。
それでもなお、もし同じように「50代だから仕事が出来ない!」と言ってくる人がいるとすれば、その人もまた仕事が出来ない人なので無視してOKです!
なぜなら
本当に仕事が出来る人は、努力を継続する大変さを人一倍知っていますし、常に自身の足りない点に目を向けプライドを持って努力し続ける方だからです。
そんな仕事が出来る方が、ひたむきに努力し続ける過去の自分のような方を馬鹿にすることは絶対にしません!
50代だから仕事が出来ない!と自分自身で決めつけず、ひたむきに努力し謙虚な姿勢で仕事に取り組むことさえできれば、もう「50代だから…」と悩む必要なんて全く無いことに気づけるはずです!
次項からは
・50代薬剤師の勉強法
・50代薬剤師ならではの強み
・50代薬剤師の就職活動術
を紹介していきます!
50代薬剤師の勉強法
結論から言うと、50代薬剤師だからと言って特別な勉強法があるか?というと、そんなことはありません。
基本的な勉強の仕方は若手社員からベテランに限らず同じです。
勉強法は人それぞれですが、私が行っている勉強法を紹介すると以下の通りです。
薬の深い知識を得るのであれば、やはり書籍を購入して勉強するのがオススメです。
単に薬の効能効果を覚えても、各薬剤の違いが理解できなかったり断片的な知識になってしまうため、書籍を用いてある程度まとまりのある知識として薬の勉強を行っていきましょう!
その際「疾患と生体反応」と「薬効薬理」を結び付けて勉強すると、各薬剤の作用点や違い、起こりえる副作用等が理解しやすいです。
薬理学って文字ばっかりで勉強しにくいんだよね…
そんな方は『薬がみえる』シリーズがオススメです!
●文字ばかりの勉強本が苦手なあなたへ
●ビジュアル化により疾患と薬が見てわかる!
各論編のvol.1~3では、神経系、循環器系、代謝内分泌系、消化器系、呼吸器系などの疾患と薬を詳しく紹介しています。総論編のvol.4では、薬力学、薬物動態学、相互作用、製剤学などの基礎知識を徹底解説しています。
イラスト・図表を1,000点以上活用することで、ややこしい薬の作用機序や副作用、病気の原因や症状などが一目で分かるように工夫されています。
薬物を個々に解説で終わらず「まとめ」の表があるため、全体像を整理して覚えることが可能です。欄外には商品名を掲載しているので、臨床現場や実習中に大変便利です。
姉妹シリーズの『病気がみえる』は、病気の原因、症状、診断、治療などをイラストでわかりやすく解説した病気のテキストです。『薬がみえる』では、『病気がみえる』への細やかな参照ページの明示があるため、両方学習することで薬と病気の関係がより深く理解できます。
『medilink』アプリ専用QRコードからアクセスできる特典コンテンツ(一問一答問題、解説動画、音声コンテンツ、薬剤師国試演習など)を全ページに配置しています。これらのコンテンツは、薬の学習や国家試験対策に役立ちます。
ビジュアルも多くてこんなに分かりやすい書籍があったんだ!
これなら薬が見て覚えられるね!
他にも、服薬指導、調剤ミスを減らす本、同種同効薬の違いが分かる本等、楽しく学べる勉強本はたくさんあるので是非確認してみましょう!
また、隙間時間を活用して苦手分野のみを勉強したい場合はeラーニングもオススメです。
取得希望単位数によって金額が変わってくる点には注意が必要ですが、勉強しながら認定薬剤師の単位もゲットできるためオススメです。
研修認定薬剤師の資格を持っていると転職にも有利に進みます。
実務経験も必要な資格にはなりますが、単位数を稼いでおくことも重要です!
そして、自身の勉強がマンネリ化してきた場合には、勉強会に参加してみるのもオススメです。
勉強会には、各都道府県で開催される集合研修会と近隣の病院等で行われる勉強会があります。
各都道府県で開催される集合研修会では、日本薬剤師会のホームページに情報が載っているので是非チェックしてみましょう!
また、近隣の病院等で行われる勉強会については、管理薬剤師宛にMRやMSが勉強会情報を持ってきてくれるので在職中の方は管理薬剤師に確認してみると良いでしょう。
その他、薬剤師の勉強法を詳しく知りたい方は以下のサイトをご覧ください。
勉強法はこれでバッチリだね!
でも、そもそも50代薬剤師は転職できるのかな?
50代薬剤師の強みはなんだろう?
まずは50代薬剤師の強みを理解しておきましょう!
50代薬剤師の強みと転職成功のメソッドとは?
50代薬剤師の強みとして挙げられるのは以下の通りです。
もちろん、すべての50代が上記の強みがあるわけではありませんが、転職の際に50代薬剤師が求められる力が上記4つと言われています。
逆に言うと、上記の強みを最大限アピールできれば、転職成功への大きな一歩となるのです!
年齢が高ければ高いほど、即戦力が求められます!
アピール方法や50代薬剤師の転職のPOINTを知りたい方は以下のサイトをご覧ください!
50代薬剤師にオススメの転職サイトを紹介!
50代にオススメの転職サイトの組み合わせは
総合力の高い転職エージェント機能付き
転職サイトを利用する
×
シニア世代に強い転職サイトを組み合わせる
のがベストです。
もちろん「シニア世代に強みのある転職サイトのみ登録したい!」という方はそれでもOKです。
しかし、総合力の高い転職サイトは様々な転職サポートが豊富であり、数多くの求職者のサポート実績があることから安心してサービスを利用することが出来ます。
そのため
転職サイト選びで失敗したくない!という方は『総合力の高い転職エージェント機能付き転職サイト』と『シニア世代に強い転職サイト』を組み合わせて利用するのがオススメです。
私が実際に利用してよかった転職サイトを以下で紹介します。
まずは、サポートの総合力が高い転職サイトを紹介します。
次に、シニア世代に強い転職サイトを紹介します。
他にも、実技研修が最大無料になったり派遣薬剤師に強い等、特徴のある転職サイトはたくさんあります!
もっと転職サイトの特徴を知りたい方は以下のサイトをご覧ください!
【まとめ】50代薬剤師が使えないかは自分次第です!
今回紹介した、50代薬剤師の強みと弱みを理解し『仕事への取り組み方』と『勉強法』実践すれば、50代薬剤師でもバリバリ仕事が出来るはずです!
最後に、今回の内容をおさらいしましょう!
施設や企業で活躍している50歳以上の薬剤師は全体の37.7%!
70歳以上だと1万4,243人の薬剤師が働いているため、50歳薬剤師はまだまだ働き盛りです!
自身の足りない知識を勉強で補い、自分の強みを最大限高めることで『出来る50代薬剤師』を目指しましょう!
50代薬剤師の転職術を知りたい方は以下のサイトをご覧ください!
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