「クレーム対応が上手くいかずに悩んでいます・・。」
「マニュアルを読んでも、結局何が重要なのか良いのか分かりません!」
「いざという時に焦ってしまい、コツどころではありません!」
「クレーム対応が上手い人の特徴と心掛けていることがあれば教えてほしい!」
「できれば、誰でもできる簡単な方法で教えてほしい!」
上記のような、クレーム対応の悩みにお答えします。
「クレーム対応を誤るとさらに怒りを買うことになるため、緊張もしますよね・・。」
しかし、これからお話しする『クレームが起きる原因』を理解し『たった1つの極意』を実践するだけで『互いに落ち着き、互いを理解し合える話し合いの場』に変えることが可能です。
自信をもって断言します。クレームを言ってくる方はファン化可能です!
1日でも早く『クレームが起きる原因』を理解し『たった1つの極意』を習得し、いざという時にスマートなクレーム対応ができるようにしておきましょう!
【原因】なぜクレームを言ってくるのか?
【結論】☞自分の思いや考えを相手に理解させ、コントロールしたいから
これだけです。
なぜなら、不満があってもクレームを言わない人は、不満を許容範囲内として我慢しているか、耐えきれない場合は黙って他の店に行くほうが楽だからです。
ではここで、クレームのタイプについて見ていきましょう。
クレームには2種類存在します。
いずれのタイプにせよ、同じ不満を抱えているのは同じです。
その為、トーキー型は、その場で今の店舗やあなたの悪い行いを指摘してくれるため、企業側にとっては改善が見込める、ある意味良質な客と言えるのです。
一方、原因が分からないで離客したり、ネットの書き込みや口コミによって大きな利益損失につながるサイレント型の方が企業にとってよっぽど厄介な存在なのです。
つまり、トーキー型のクレーム相手に対して適切な対応と+αの接遇ができれば、今後の顧客満足度を向上させることに繋がり、ファン化(リピーター)の可能性が高まるのです。
とはいえ、その場での対応が必要となるトーキー型のクレームには、しばしば怒りを伴ったものが多く、対応困難な場合があります。
そのため、激怒した相手に対してのクレーム対応は、まず初めに何故相手が怒るのか原因を考える必要があります。
有名な心理学者アドラーは❝あらゆる行動には目的がある❞と述べており、人の怒りもまた、相手を簡単にコントロールするための手段として利用していると述べています。
つまり、クレーム対応において必要なのは『相手の思いや考えを十分に理解し、相手の望みに対して適切な対応をとること』が必要なのです。
そこで必要となるのが、下記に説明する『たった1つの極意』なのです。
【極意】クレーム対応の上手い人から学ぶ『たった1つの極意』とは?
先ほど、クレームは「自分の思いや考えを相手に理解させ、自分の思うように相手をコントロールしたいからであり、怒りは相手をコントロールするための1つの手段として利用している」と述べましたね。
クレーム対応が上手い人は、このクレームの発生原則を本当によく理解しています。
では、クレーム対応が上手い人は、クレームの発生原則を理解した上でいったい何を意識して対応しているのでしょうか?
【結論】☞『傾聴』です。
たったこれだけです。
「そんな簡単なわけない。たった1つだけならこんな苦労なんてしていないだろ!」
そう思いますよね。
しかし、クレーム対応が苦手な方の大半が、そんな簡単なことすらできていないのが事実なのです。傾聴は単に人の話を聞くだけではありません。『聞く』は相手の話を音として耳に感じ認めることであり『聴く』は、相手の話を内容を理解しようと思って進んで聞くことを言います。
これから説明する傾聴は後者の『聴く』なのです。
あなたは、クレームを面倒な雑音のようにとらえていませんか?
だとしたら、クレーム対応はまったくうまくいかないのは必然なのです。
この『傾聴』を意識的に行うことで、相手に「自分はこれからあなたの思いや考えを理解しようとしてること」を態度で示すことが可能となり、さらに「相手が今後どうしてほしいのか?」といった潜在的な相手のニーズに気づき、次に行うべく必要な対応に繋げることができるのです。
以下より、傾聴の意味とやり方を解説していきます。
傾聴とは、話し手の言語化されたメッセージだけでなく、相手の表情や態度や声色といった非言語化されたメッセージにも注意を払い観察するとともに、話し手に対して共感的理解を示すことを言います。
これだけではちょっとわかりにくいですよね。
次は、イメージしやすいように傾聴の悪い例と良い例を図で示しながらやり方を見ていきましょう。
悪い例
矛先を向き合って、相手が悪い・自身は悪くないの言い合いをしてはいけません。
お互いに傷つけ合うことになります。
さらに相手は、不満が増大して過大な要求をしてくる可能性があります。
良い例
矛先を過去の自分に向け、自分を相手の隣に置くことをイメージして対応しましょう。
このイメージをもって対話に臨むことで、自身の悪かった点を素直に認められるだけでなく、相手の立場をより理解できるようになります。
さらに、このイメージを俯瞰的にみる(上記状況をモニターから見る自分をイメージする)ことができれば完璧です。
これを、メタ認知と呼びます。
この、メタ認知能力を鍛えることで、冷静な判断と行動がとれるようになるので、日常生活でも常に意識して取り組んでみましょう!
クレーム対応においてのゴールはどちらがどの程度悪いか割合の決定ではなく、あくまで相手のニーズに答えることです。
傾聴の準備段階として、相手が自身の話も聞き入れやすくする準備として
まずは部分的謝罪を必ず行うようにしましょう。
部分的謝罪については次項で詳しく説明します。
【+α】クレーム対応のコツ
クレーム対応のコツには全部で4つあります。
1.部分的謝罪
99%相手が悪かったとしても、火のない所に煙は立たぬということわざがあるように、自身にも必ず1%以上は非があるものです。
そのため、誰がどれだけ悪かったかにかかわらず、自身が悪かった点の注目し、まずは丁寧な謝罪を行いましょう。
これを、部分的謝罪と言います。
分かりにくいという方のために、部分的謝罪の例を見てみましょう。
相手が怒る目的は、怒りを表すことで自分への注目と関心を寄せ、自身への理解です。
この目的を満たすためにも、まずは部分的な謝罪を行うことで、相手に『自分はあなたの意見を素直に聞き入れる準備ができていること』を態度で示すことが可能なのです。
2.傾聴による状況・要望確認
部分的謝罪により、相手が怒りから聞く態勢が整ったら、次に行うことは傾聴による状況・要望確認です。
なぜなら、相手が不満を感じている点を十分に理解できなければ、2次トラブルを起こす可能性があるからです。
ポイントは以下の3つです。
注意点は、可能な限り相手になり切って、上記の3つを必ず切り分けて聞き取りを行ってください。
3.解決策の提示
ポイントは以下の2つです。
クレーム対応では早急な対応が必要ですが、解決を急ぐあまり、自分の物差しで解決策を提示してはいけません。
傾聴による状況・要望確認を十分に行ったうえで、常識の範囲内でこちらができる「解決策」や「代替案」を相手に複数提示しましょう。
そうすることで、複数提示された中から自身が選んだという「自己決定感」が満たされるため、相手に押し付けた提案だという認識を緩和させることが可能です。
4.アフターフォロー
1~3までを行えば基本的にはクレーム対応は完了です。
しかし、これから説明するアフターフォローが十分にできるかどうかで「クレーム相手をファン化させられるかどうか?」が決まります。
では、アフターフォローの3つのポイントを見ていきましょう!
再度、丁寧な謝罪を行いましょう。少しでも「面倒だ」「自分は悪くない」などと思いながら謝罪をすると、あなたの思いは態度や表情に必ず出てしまいます。
この時も必ず『相手に自分を憑依させ、謝罪している自分を眺めるイメージ』(これを、メタ認知と呼ぶ)しながら実施しましょう。
このように、相手の立場になって謝罪を行うことで、自然と出てくる言葉が『感謝の言葉』です。
「なんでクレームを言ってきたのに感謝しなきゃいけないんだよ!」
そう思っていませんか?
だとしたら、あなたはまだまだ傾聴が足りていない証拠です!
クレームの中には、業務改善につながるヒントがたくさん散りばめられています。
そのため「貴重な意見を頂くことができた」と考えることができれば、謝罪後には自然と「貴重なご意見ありがとうございました。同じようなことが起こらないよう、スタッフにも共有させて頂きます。」といった言葉が自然と出るものです。
さて、ここで最初の質問に少し加えて質問します!
あの人は「何故あなたにクレームを言ってくるのか?」
☞【結論】あなたであれば、自分の要求を応えてくれると信じているから
そのため、仕事の出来・不出来にかかわらず、クレームを受けやすい人が存在するのです。
一般的には『話を聞いてくれそうな優しい人』がターゲットにされやすいですが、ここでめげてはいけません。
あなたであれば改善につなげ、より良いサービスの提供に繋げてくれると信じているから、あなたにクレームを言ってくれています。
現場でよく「あなたでは話が通じないから、責任者を呼んできて!!」
と言うのはそのためなのです。
せっかくあなたを選んでクレームを言ってきたのですから、丁寧な謝罪と感謝の気持ちを十分に伝えた上で、同じ誤りを起こさないよう、スタッフに情報共有し改善策を示すことで接遇力を高める機会を作りましょう!
これができれば、クレームを言ってきた方のファン化は必然です!
【注意】注意すべきクレーマーとは?
一般的にこちらにも非があった場合のクレームとは異なり、こちらに一切の非がないにも関わらず過剰な要求を求めたり、繰り返し嫌がらせを行ってくる人をクレーマーと呼びます。
では、クレーマーの判断基準はどうしたら良いのでしょうか?
- 業務範囲を超えているか?
- 相手が提示する要求を行うことで会社全体の不利益が生じるか?
この2つでOKです。
では次に対策をお伝えします。
- 謝罪と傾聴だけは丁寧に行い、要望には応えられないことを伝えた上で丁寧に謝罪する。
- 相手が納得してくれそうな適切な提案をこちらからしてみる。
- 難しい場合はすぐに上長に相談。クレーム事態が発生した時は2次被害を起こさないためにも必ず報告する。
なんでもかんでもクレーマとして終わらせてしまってはいけません。
本当にあなたの非はなかったのか?相手のクレームは過剰な内容でないか?はしっかり見極めていきましょう!
まとめ【さあ、あなたのファンを増やしましょう!】
クレーム対応において傾聴さえできていれば及第点です。
ですが、傾聴だけで終わってしまうと相手にはクレームを言ってしまったという不快な気持ちを残すことになります。
そのため、【+α】クレーム対応のコツでお伝えしたことを実践し、貴重な改善の機会を与えてくれたことへの感謝の気持ちを伝えることができれば、クレームを言った方をあなたのファンへと変えることができるのです。
あなたも、傾聴をマスターしクレーム対応のコツを実践することで、あなたのファンを増やしていきましょう!
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