薬剤師です。
落ち着いて転職活動をしたい!
退職後でも転職は不利にならない?
このような疑問にお答えします!
- 退職してからの転職活動は不利になるのか?
- 退職後・在職中に転職活動はどっちがオススメ?
- 今すぐ仕事を辞めても転職活動は上手くいくの?
- 退職してからの転職活動で失敗した事例
- 転職成功のコツ!転職活動には〇〇性が大切!
- 退職後に転職に向かう際に必要な手続きとは?
薬剤師は資格があるため、一般職と比較すると転職自体に困ることは少ないため、退職してから転職活動を始めたいと考える人も少なくありません。
しかし
退職後に転職活動を始めるメリット・デメリットを理解せずに、退職後に転職活動を始めると思わぬ失敗に繋がることがあるため注意が必要です!
安心して下さい!
この記事を読めば
転職活動を辞めてから行うメリット・デメリットを理解した上で、自身が退職後に転職活動をすべきなのか?在職中に転職をすべきなのかが判断できるようになります!
さらに、どうしても会社を辞めてから転職活動をしたい方向けに、退職後に転職活動を行う際のPOINTも解説しました。
【悩みが解決できる根拠】
◎著者自身も現役薬剤師!
◎自身の転職経験談から記事を作成!
◎複数のキャリアコンサルタントからのアドバイスを基に記事を作成!
退職後の転職活動はデメリット多いので注意が必要です!
退職後の転職活動のPOINTを押さえて転職を成功させましょう!
退職してからの転職活動は不利にはならない!
結論から言うと、退職してから転職活動を行ったからといって採用選考が不利になることはありません。
しかし
ブランクが長くなると転職は当然不利になりますし、退職してからの転職活動はメリットよりもデメリット比重が大きいため、一般的にはオススメ出来るものではありません。
どうしても退職してから転職活動を行いたい方は、まずは以下の『退職後と在職中それぞれについての転職活動を行うメリット・デメリット』を理解した上で退職後の転職活動のPOINTを押さえておく必要があります。
【薬剤師の転職活動①】
会社を辞めてから行うメリット・デメリットを紹介!
まずは退職してから転職活動をする場合について、メリット・デメリットを紹介します。
会社を辞めてから転職活動を行うメリット
- 転職活動に集中できる
- 失業手当を受け取れる
- 面接日程の調整がしやすい
- 嫌な職場からすぐに抜け出せる
- 退職日の交渉をする必要が無い
- 自分の時間を楽しむ期間が作れる
会社を辞めてから転職活動を行う最大のメリットは転職活動に集中できるという点が挙げられます。
現職の仕事と並行して転職活動をする必要が無いため、面接日程調整や退職日交渉をする必要も当然無いため『時間的・体力的・精神的』にもリラックスして転職活動が行うことが出来るでしょう。
また、語学留学や海外旅行等、今まで長期休暇が取れずにできなかったことでも、失業手当と退職金などを活用して出来る点も、退職後の転職の大きなメリットと言えるでしょう。
さらに、現職の人間関係が合わなかったり、忙しくメンタルが限界に近い場合、すぐにストレスの原因から身を引くことが出来る点も、会社を辞めてから転職活動を行うメリットです。
会社を辞めてから転職活動を行うデメリット
- 安定した収入が無くなる
- ブランクが出来てしまう
- 転職に焦りが出てきてしまう
- 国民健康保険加入手続きが発生する
- 転職活動に行き詰まり、希望条件を妥協してしまう
退職してから転職活動をする場合、安定した収入がなくなるため、経済的な不安が続くことが最大のデメリットです。
単に収入が0になるだけでしょ?
上記のように考えていると痛い目に会うのが、初年度の保険料の支払いです。
なぜなら、退職後の初年度の保険料は、前年度の所得によって決定するからです。
たとえば去年1月~12月までの給与収入が500万円だったとすると、今年4月~翌年3月までの国民健康保険料は約51.5万円となります。
さらに、そこから携帯代・家賃・ローン諸々の生活費が当然かさんでくるため、保険料を含めた月の出費をシミュレーションした上で転職までの期間を決めておかないと、後程痛い目を見ます。
すると
と転職活動に焦燥感を抱きやすいのが、退職後の転職活動なのです。
退職後の転職活動は落ち着いて出来ると思ったのに、結局焦ってしまっては本末転倒だね…
だからこそ、転職活動には計画性が重要なのです!
また、転職活動が長引くとブランクができてしまう可能性があり、仕事勘が鈍ったり、スキルが陳腐化したりする恐れがあります。
ブランクが長いと、採用担当者からも同様に
と不要な心配をかけることで、採用自体が不利になるケースもあります。
結果として、焦燥感を抱いたまま転職活動を行ってしまうと、転職活動に行き詰まり、希望条件を妥協してしまうことで転職失敗に繋がることも少なくないのです。
【薬剤師の転職活動②】
在職中に行うメリット・デメリットを紹介!
次に、在職中に転職活動をする場合について、メリット・デメリットを紹介します。
在職中に転職活動を行うメリット
- 納得のいくまで転職活動が出来る
- 収入面の心配がない
- 現職に留まるという選択肢を残せる
- ブランクなしで転職が出来る
転職先が決まってから仕事を辞める場合は、収入面の心配がなく、最悪現職に留まるという選択肢を残せるため、長期的な転職活動が可能です。
転職市場は日々変化しており、希望の企業や条件に合う求人がすぐに見つかるとは限りません。
そのため、転職先が決まってから仕事を辞めれば、焦らず慎重な選択ができるため転職先へのミスマッチを減らすことが可能です。
在職中に転職活動を行うデメリット
- 現職の仕事と並行する必要がある
- 退職時期と入社時期の調整が難しい
在職中に転職活動を行う最大のデメリットは、1回の転職ピーク期間にかけられる時間が限られている点にあります。
薬剤師の退職ピークは『ボーナス支給後の1月、7月』と言われているため、求人も1月と7月が絶好の転職タイミングとなります。
一般的に薬剤師転職は、この年2回あるピークにフォーカスして転職活動を行っていくことになりますが、人員不足となるのもこの期間であるため、在職中で忙しい中で転職活動を限られた時間内で行う必要があります。
特に、面接期間中は転職活動で最も忙しくなる時期のため、スケジュール管理を間違えると希望職種への準備が足りずに落とされてしまうこともあるので注意が必要です。
退職後と在職中のそれぞれの転職活動のメリット・デメリットは分かったけど、結局会社を辞めてから転職活動をすべきかどうかを知りたいです!
そんな方は以下も確認してみましょう!
会社を辞めてから転職活動をしてOKな人、NGな人
会社を辞めてから転職活動をしてOKな人、NGな人は以下の通りです。
会社を辞めてから転職活動をしてOKな人
- 仕事が理由でメンタル面に不調をきたしつつある方
- 経済的に余裕がある方
- 退職後の計画がすでに出来ている方
詳細は以下の通りです。
仕事が理由でメンタル面に不調をきたしつつある方
現職が原因ですでにメンタル面に不調をきたしている方は、転職云々の前に休職を検討しましょう。
なぜなら、メンタル不調時には適切な判断が出来ないどころか、環境変化が原因でメンタル不調が悪化する可能性があるからです。
治療中ではないけれども、このままいくと近いうちにメンタル面に大きく影響が出そうだと感じているならば、早々に退職してから転職を検討するのもありです。
私も下手に粘ってしまい、鬱になり休職を挟んだ結果、かえって転職するまで長引いた経験があります。
鬱などの既往歴があったり、休職を挟んでしまうと採用に少なからず影響は出ます。
転職を長引かせたくはないという方は辞めてから転職活動を検討してみましょう!
経済的に余裕がある方
生活費と転職活動費を合わせて、最低でも3カ月分を貯金しておくと良いです。
なぜなら、転職活動では内定通知を得るまで約3ヶ月程度かかるのが一般的あり、失業給付金の受給は離職後1〜4カ月の間隔が空くからです。
また、面接がうまく進まず苦戦したり、納得できる転職先が見つからなかったりすれば、さらに期間が伸びる可能性もあります。
転職活動にかかる費用は、働きながら転職活動を行う場合は平均して40万円前後、退職後の場合は70万円前後といわれています。上京やU・Iターンなど引っ越しや転居を伴う転職の場合は、更に貯金が必要となります。
退職後の計画がすでに出来ている方
- 退職後半年は語学留学に行く
- 1カ月で調剤薬局に向けて転職活動を行う
- 生活防衛資金は〇〇〇万円必要
などといったように、仕事以外でやりたいことが明確にあり、それに向けて計画が綿密に組まれているならば退職後に転職活動をしても全く問題がありません。
むしろ、ブランクが長期化しても面接にてそれまでの計画とブランク期間で行ったことを話せれば、採用にプラスで働くこともあるからです。
会社を辞めてから転職活動がNGな人
- 経済的に余裕のない方
- 計画性が無い方
- 希望条件を一切妥協したくない方
詳細は以下の通りです。
経済的に余裕のない方
前述した通り、転職活動にも以下のような費用がかかります。
- 面接会場までの交通費
- 保険料
- 長引いた場合の生活費等
- 転職による引っ越し費用
最低でも3カ月分の生活防衛資金は確保しておく必要があるため、貯金が少なく経済的に余裕のない場合、退職後に転職活動はムリなので諦めましょう。
計画性が無い方
上記のように、計画性も無く感情に流されるまま退職後に転職活動を始めるのは『課題の先送り』をしているだけなので絶対にNGです。
先ほどの、退職後に転職活動をするデメリットでも解説した通り、退職後の転職活動もそれなりに面倒なことがあったり生活防衛資金が必要なことが分かったと思います。
無計画に退職をしてから転職活動を始めることは、かえって焦って転職活動を行う羽目になるばかりか、最悪転職自体失敗する恐れがあるので注意しましょう!
希望条件を一切妥協したくない方
薬剤師転職において、求人のピークはボーナス後の1月と7月の年2回しかありません。
そこで、必ずしも自身の希望条件に合う求人に出会えるとは限りませんし、万が一見つかったとしても現在の自身の経験やスキルが足りずに応募すら叶わないケースもあります。
その場合、転職が長期化することになりますが、退職してしまうと生活防衛資金に限りがあることで転職活動期間も限られてしまいます。
このように、転職活動期間に限りが出てきてしまうと、どうしても希望条件に妥協が出てきてしまいます。
希望条件に一切妥協したくない方は、在職しながら転職活動を行う方が合っていると言えるでしょう。
今すぐ仕事を辞めても転職活動は上手くいくの?
「今すぐ会社をやめたい」という人は少なくありませんが、会社をやめてからすぐに納得のいく転職先が見つかるとは限りません。
現在の薬剤師転職市場の動向や注意ポイントなどを把握しておきましょう。
薬剤師飽和のニュースは本当か?
現在の薬剤師市場を見てみると、薬剤師飽和のニュースは確かではありますが、実際の医療現場ではまだまだ薬剤師不足は改善されていないのが現状です。
その理由としては、薬剤師資格の保有者が必ずしも医療現場で働くわけでもなく、女性薬剤師の割合が多いことで出産などのライフイベントの変化により退職や休職する割合も多いからです。
希望条件を厳しくしたり、大手製薬企業などの転職自体が狭き門の会社を狙っていない限りは、調剤薬局やドラッグストアなどであれば退職してからでもラクに転職は出来るでしょう。
どんな薬剤師が求められるの?
『専門性のある薬剤師』と『対人スキルのある薬剤師』
です。
これは、厚生労働省から発表されている『患者のための薬局ビジョン』からも明らかです。
専門性のある薬剤師とは「がん薬物療法認定薬剤師」「妊婦・授乳婦薬物療法認定薬剤師』などの認定資格を持った薬剤師であり、対人スキルのある薬剤師とは「在宅経験」「管理薬剤師経験」などの対人業務の経験やスキルを指しています。
上記のような資格や経験は転職でも大きく評価してくれるため、退職後の転職でも有利に転職を勧めることが可能です。
実際に複数の薬剤師転職エージェントに確認したところ、2024年10月現在で調剤薬局とドラッグストアの平均提示年収が500~600万程度である(経験スキル・地域により変動あり)のに対し、がん薬物療法認定薬剤師資格ありだと年収700万円以上からスタートになることが多いようです。
今すぐ会社をやめたい人が注意したいポイント
- 生活防衛資金を貯めておこう
- 希望条件に妥協ラインを決めておこう
- 退職前に転職活動計画を立てておこう
退職してから転職活動を行う場合は、以下のポイントに注意しましょう。
生活防衛資金を貯めておこう
「退職金」「副業の収入」などを除き、退職してから転職活動をするためには、最低でも「生活費3カ月分+α(転職活動の費用ほか予備のお金)」は貯金しておきましょう。
自己都合退社の場合、失業手当は「7日+2カ月後」からもらえるため、最低でも生活費3カ月分の預金は必要となります。
希望条件に妥協ラインを決めておこう
預金額が有限である以上、収入が無いため転職期間は限られています。
そんな中で希望条件にピッタリ合った求人に出会え、無事内定をもらえるとは限らないため、あらかじめ希望条件に優先順位を決めておき、妥協ラインを定めて置く必要があります。
退職前に転職活動計画を立てておこう
感情の赴くままに退職し、目的を持たずに転職活動を始めてしまうと、志望動機や応募企業で実現したいことが明確でないため、選考にも通過しにくく、ブランクが長引いてしまうケースもあります。
転職目的を定めた上で、いつまでにどんな希望条件をクリアしていれば転職し、それまでに預金がいくら必要か等、綿密に計画を練った上で転職活動を始めましょう!
退職してからの転職活動で失敗した事例
ここでは、退職してから転職活動を行い、失敗した事例について紹介します。
焦燥感が原因で条件を妥協したケース
【背景】
大手調剤薬局に勤めていたKさん(33歳)は530万という年収と月60時間の残業時間に不満を感じており、妻の妊娠をきっかけにワークライフバランスを整えたいと考え退職を決意。仕事が忙しく転職活動に割く時間が取れなかったことと、預金額も十分あったため退職後に転職活動を開始。
選考結果
退職後に転職エージェントを活用し、年収ベースの高いドラッグストア3社に絞って転職活動を開始。
管理薬剤師、在宅経験も豊富だったKさんは、キャリアコンサルタントからも「このスキルと経験なら絶対に受かる!」と言われていたため、希望条件を高めに設定して面接に臨んだ。
すると、希望条件を高めに設定したことで、1社目の面接選考に落ちてしまった。
また、収入が無い一方で保険料や税金、生活費で預金額が予想以上に減っていくのを目の当たりにしてしまい「これから子供が生まれてお金がかかるのにマズイ…」と必要以上に焦燥感に駆られてしまい、希望条件を下げて転職活動を再開。
残りの2社は内定が出たが、希望条件を必要以上に下げてしまったことを後から後悔。
キャリアコンサルタントから年収交渉は内定承諾前にも出来ることを聞かされ、他の選考結果を提示することで提示年収からさらに30万upは出来たものの、内定先の結果は年収580万円・月残業時間は20~30時間・シフト制となった。
入社後も転職サイトを活用していたが、個人薬局等であれば年収700万円かつ月残業時間0~10時間程度、土日祝休みという条件もちらほらあったため、ドラッグストアに限定せず視野を広げてじっくり転職活動しても良かったと後悔した。
失敗の要因は?どうすれば良かった?
【退職後に転職活動の計画を立ててしまった】
最大の要因は計画を立てる前に退職してしまったことにあります。
Kさんの場合は預金もあり、スキルや経験も豊富にあったことから「退職後でも転職活動は余裕だろう」と安易に考えて先に退職してしまったことで、予想外の結果に適切な判断が出来なかったことにあります。
退職後の転職活動のリスクを十分に把握した上て、在職中に転職活動計画を立てた上で行動していれば、そもそも退職後の転職活動という選択肢を取っていなかった可能性もあるため、転職計画は必ず在職中に行っておきましょう。
【情報収集を十分に行えていなかった】
Kさんの場合、退職後に転職エージェントに登録して転職活動を開始していた。
転職エージェントは1社のみの利用だったため、他社エージェントのメリット、交渉力に違いがある事を知らずに利用したことで、転職後にさらに良い求人を見つけてしまい後悔しています。
転職活動を本格的に始める前に、各転職サイト実際に複数利用してみることで、特徴を理解し自分に最適な転職サイト見つけておくことも大切です。
転職成功のコツ!転職活動には結局、計画性が大切です!
会社を辞めてから転職活動をすべきか、在職中に転職活動をするべきかを決めてから転職活動の計画を立てようとしていませんか?
考える順序が誤っています。
大事なのは
転職活動の計画を立てた結果、退職してから転職した方が自分にベストなのかどうかが問題なのです。
などなど、考えることは多いですが、基本的に行う手順としては
- 現状の把握
- 課題の抽出
- 計画
- 実行
- 評価
- 改善
上記のプロセスを一連の流れで行う事が大切です。
退職してから転職をするのか悩むのではなく、転職活動の計画を立てられさえすれば、おのずとどちらが自分にベストなのかが判断できるはずです。
転職の流れを理解し転職計画を立てていきたい方は以下のページもご覧ください!
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退職してから転職に向かう際に必要な手続き
退職後に転職活動をする場合は以下の手続きを忘れずに行っておきましょう。
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いざ退職、となると上記以外にも必要書類を集めたりいくつかの手続きを行っておく必要があるので、退職前に各種手続きについて、しっかり把握しておきましょう。
まとめ:転職活動には計画性が大切!悩んだらプロに相談を!
今回で自身が退職後に転職活動をすべきなのか?在職中に転職をすべきなのかが判断できるようになったはずです!
最後に、今回の内容をおさらいしましょう!
繰り返しになりますが、転職活動の成功の鍵は計画性にあります!
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